体言止めの意味と具体的な使い方を解説・相手に与える効果
どうも、コピーライターの小笠原です。
今回は、「体言止めの意味と具体的な使い方」について徹底解説していきます。
体言止めを正しく使うことで、相手の心に与える印象(イメージ)・余韻を残し、良い印象を与えることができます。その分、もし間違った使い方をしていると、相手に最悪な印象を与える可能性があります。
体言止めは誰でも簡単に使うことのできる会話・文章作成のテクニックの1つなので、この機会に正しく使えるようにしていきましょう!
まずは体言止めの意味を解説します。
体言止めとは?
体言止めとは、「名詞」で文を切る・文を終える手法です。
名詞のほかにも、代名詞や固有名詞といった品詞で文を切ること・終えることも体言止めの一般的な使い方です。
体言止めの使い方例では、俳句や和歌が昔から使われているますね。
松尾芭蕉:『荒海や 佐渡の横とう 天の川』
正岡子規:『柿食えば 鐘が鳴るなり 法隆寺』
このように、「ですます」「〇〇がある」などで文を終わらせるのでなく、物体・物質・人物・場所で文を切るように使われます。
体言止めが相手に与える効果
俳句の例で「天の川」「法隆寺」という名詞で文を切っていますが、どのように印象を持ちましたか?
もし、正岡子規の『柿食えば 鐘が鳴るなり 法隆寺』が、
⇒『柿を食べたら、ちょうど良いタイミングで法隆寺の鐘が鳴った』これで法隆寺をイメージできますか?これだと全然イメージもできないし、相手が聞いても楽しいと感じませんよね。
このように、体言止めを効果的に使うことで頭の中で「天の川が流れている光景」「法隆寺が思い浮かぶ」など、相手(読み手・聞き手)にイメージといった印象・余韻を残すことができるようになります。
体言止めの具体的な使い方
それでは、日常生活の一体どの場面で体言止めが使えるか、具体的な使い方を覚えていきましょう!
体言止めの例文
まずはこの例文を読んでください。
僕が先日いった富士急ハイランドでの思い出は、
ジェットコースターでの最高高度に到達したときの
絶景ともいえる富士山を見たときです。
高いところが苦手な僕は恐怖心を感じていましたが、
絶景を見た途端に恐怖心は無くなっていました。
この例文を体言止めを使って表現してみます。
僕が先日いった富士急ハイランドでの思い出、
それはジェットコースターでの最高高度に到達した瞬間の
目を大きく開いて見た絶景ともいえる富士山
高いところが苦手な僕は恐怖心を感じていましたが、
絶景を見た途端に恐怖心は無くなっていました。
赤字箇所を修正しました。どうですか?最初の方はまるで小学生の感想文でしたが、文の一部を変えただけで印象がだいぶ変わりませんでしたか?
もう1つ例文を見ていきましょう。
先月行ったハワイはもう最高でした!
中でも最高と思ったのは、海がとても澄んで水平線がとても美しかったところ。
夢だったハワイ旅行が一生忘れられない思い出になりました!
この例文を体言止めで表現すると・・・
先月行ったハワイはもう最高!
中でも最高と思ったのが、とても美しかった海の先に見えた水平線
夢だったハワイ旅行が一生忘れられない思い出になりました!
SNSでありそうな文も、体言止めを少し入れるだけで、ハワイでの思い出をあなたの頭にイメージさせるような文章になりましたよね!これなら”イイね!”をたくさんもらえる文章になってます!
体言止めが活用できる場面
具体的な使い方では、感想をSNSで発信しようとした際に使うのが良いことがわかったかと思います。
では、他の場面の使い方をまとめると
- ブログ記事
- SNS投稿
- 和歌
- 俳句
- 会話
これらの場面では、体言止めが話の流れに良いリズムを生み出してくれます。
ちなみに、体言止めは”ブログ記事とSNS投稿”では、使うことがほぼ必須とも言えます。その理由は、どうしても理屈づいた説明だと「ですます」口調が文の終わりに必ず使います。しかもかなり数。体言止めはそんな説明じみた文に、リズムを出して文章をさら次へ次へと読んでもらうために必須なんです!
こんなケースは絶対に使用NG!
体言止めの具体的な使い方を紹介してきましたが、使い方に注意しなくてはいけないケースもあります。
相手に印象をイメージさせ余韻を残す手法ですが、先ほどの富士山の絶景やハワイの例で思い浮かべたのは、じんわりとしたイメージではないでしょうか?パッと思い浮かべるのではなく、徐々に頭の中で想像できるイメージです。
体言止めは、相手に印象や余韻を残すのに有効ですが、ビジネスの場面ではかなり上手く使わないと逆に悪い印象を与えてしまいます。
NGケース:プレゼン資料、メール
スクリーンに表示させる資料や、書類では体言止めは逆効果です。
その理由は、相手(読み手・聞き手)に”何を伝えたいのかすぐにわからない”からです。同じ理由でメールもNGです。仕事というビジネスという面では、相手に正確になるべく早く情報をアウトプットしなければいけません。
そこで体言止めを使用してしまうと、「もっとわかりやすくしろ!」とか言われかねないです。なのでプレゼン資料やメールでの使用は避けたほうがいいですね!
▼関連記事▼
それでは、最後まで見ていただきありがとうございます!